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▼ はじめに |
掲載記事は、JSCA 日本スポーツカード協会発行の「スポーツカード・コレクターズハンドブック初級編」 の内容を改定したものとなり、無断転載はお断りさせていただいております。
2014 BBM ベースボールカード 2nd Version 坂本勇人
スポーツカードとは横2.5インチ、縦3.5インチの大きさの紙製カードに、表面にはスポーツ選手のカラー写真が描かれ、裏面にその選手についての解説や過去の戦績データが掲載されたものです。例えば野球選手のカードなら、表にはピッチングやバッティングをしている写真があり・裏面には勝敗数や打率、通産成績などが掲載されています。スポーツカードは番号順に集めたり、選手やチームなどテーマを決めてコレクションしたり、発行枚数の少ない希少価値のカードを収集したりして楽しみます。しかしカードの楽しみは集めるだけではありません。カードを整理したり、仲間とダブったカードを交換したり、じっくり探してゆく過程に本当の楽しみがあるのです。
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▼ スポーツカードの種類 | |||||
スポーツカードと一口に言っても、野球カードにサッカーカード、メジャーリーグやNBAバスケットボールなどの海外カード、お菓子のおまけや球場で配布されているカード、ゲームに使うカードなど、多種多様のスポーツカードが発売されています。さて、これからカードを集めてみようと思われた方でも、まず何から手を付ければ良いのか、悩まれることと思います。またカードを手にしたものの、それがいったい何のカードで、どれだけの価値があるのか、さっぱりわからないという方もいらっしゃるでしょう。 【レギュラーカード】 2014 BBM ベースボールカード 1st Version 藤浪晋太郎 通常スポーツカードには通し番号がふられています。カードメーカーは、ひとつのブランドを年に1回しか発行しません。そして、基本的に同じ選手のレギュラーカードは1種類だけなのです。97年にベースボールマガジン社が発行した「BBM」カードの松井秀喜選手を例に取ってみましょう。このシリーズ中の通し番号 「300番」がレギュラーカードです。このシリーズには他にも松井のカードは2種類ありますが、「2番」のカードは昨年度の表彰選手をとりあげた「リーダース」というサブセット(MVP)、「559番」カードは選手の 「ニックネーム」でくくったサブセットの中の1枚です。つまり全573種類のカードがあっても、松井選手のレギュラーカードは「300番」の1枚だけなのです。 「サブセット」とは、レギュラーカードとは別に、「MVP」や「オールスター」など、何かのテーマやタイトルをつけて選手を描いたシリーズのことです。これは人気選手のカードを多数発行するために企画されているもので、市場評価価額はサブセットよりレギュラーカードの方が高いのが通常です。サブセットはバラエティーや写真を楽しむカードと言えるでしょう。
【インサートカード】 2013 BBM ベースボールカード CLASSIC 大谷翔平 Pitcher Perfect インサートカード例: 2015 Topps Stadium Club Baseball Clayton Kershaw True Colors レギュラーカードとは別の番号をふられた特別なカードでデザインやカードの紙質、材質などを変え特別に作られたものです。昔は“スぺシャルカード”とも呼ばれていました。インサートカードは発行枚数が少なく出現率も1パックに1枚、数パックに1枚といった比較的出やすいものから、数十箱に1枚といった極端に出にくいものもあります。最近では何パックに1枚といった割合(オッズ)が、カードの入ったパックや箱の裏面に書いてあります。インサートカー卜はホームランバッター、歴代記録保持者といったようにテーマで作られており、数枚から数十枚で構成されています。
ルーキーカード例:
【ルーキーカード】2014 Topps Baseball Series 2 Masahiro Tanaka Rookie Card ●最初のレギュラーカードは要チェック 選手の最初のレギュラーカードを「ルーキーカード」と呼びます。人気選手のルーキーカードはその後に発行される同じ選手のカードより高価なプレミア価格がつくことがあります。またあくまでレギュラーカードである必要があり、インサートカードやサブセットのカードではルーキーカードとは認められません。 ルーキーカードならなんでも高い値段がつくわけではありませんが、無名選手のルーキーカードでも大切に保管しておきたいものです。その後の大活躍で何十倍もの値打ちが付くこともあるからです。特例ですが、カルビーのカードのように同じ年度で同じ選手のレギュラーカードが何度も登場する場合は、番号の最も若い番号のカードをルーキーカードとしています。 アメリカの場合、1988年以前のカードに限って、ルーキーやトレードされた選手ばかりを集めた追加セットやチームセットのカードに入っている選手の最初のカードは「エクステンデッド・ルーキーカード」と呼び、別扱いになっています。
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▼ スポーツカードの集め方 |
カードの楽しみはただパックを開けてコンプリートするだけではありません。集めるという課程自体が楽しみなのです。 スポーツカードボックス例:
2013 Topps Baseball Series 2スポーツカードボックス例: 2014-15 PANINI PRIZM Basketball 【カードはどこで買うことが出来るの?】 【スポーツカード専門店 MINTへ行ってみよう】 MINTは専門店ですから、様々な種類のカードを販売しています。野球だけでも数十種類のパックを販売していたり、古い年度のものを売っていたりします。カードを整理する専門用品や、国内外のカード専門誌も扱っています。また、ジャンル・年代・メーカー・ブランド別に1枚づつシングルカードで販売しており、好きな選手のカードや足りないもの、古いカード、インサートカードを購入することができます。 ミント池袋店1F
MINTでは、カードの買取も行っています。しかし、全ての種類のカードを買い取ってくれるわけではありません。売りに行く前に、問い合わせるのが良いでしょう。また、18才未満からは買取をしていない店舗もあるので、事前に問い合わせた方が良いでしょう。カードショップは毎日カードが出入りしています。今日は無くても明日入荷しているかもしれませんし、今、目の前にあるカードもすぐに売れてなくなってしまうかもしれません。カードとの出会いは一期一会です。カードショップをうまく利用することが、良いカードと出会うチャンスなのです。
【カードの買い方】 スポーツカードパック例:
●パックで買う2014 BBM ベースボールカード 2nd Version スポーツカードでは通常「パック」というアルミフォイルなどで作られた袋に入った 形で販売されます。パックには5〜10枚程度のカードがランダムに入っており、中にどのカードが入っているかわかりません。 野球カードは1シリーズ全部で100種類以上になる場合が多いので、1パック5枚入りの場合、レギュラーカード全種類を集めるだけでも最低でも20パック、ダブリを計算するともっと多くのパックを開ける必要があります。インサートカードには出現率の低いものもありますので、全種類を集めることはなかなか難しいものです。 あと何枚かでそろう、というところまできたら、ダブったカードを交換するか、1枚づつ購入した方が早く揃うでしょう。しかし、高額なプレミア価格がついているインサートカードや、有名選手ルーキーカードなどもパックに入っている可能性は十分にあるのです。数百円のパックを買って数万円もするカードを引き当てるのは嬉しいものです。また、パックで買うことは「カードを集める」「ダブりカード(交換用)のストックを作る」という楽しみもあります。 また、同じブランドのパックでも、枚数の多いジャンボパックや、書店用のマガジンパック、シリーズ1や2など、様々な種類が発行される場合があります。欲しいカードがジャンボパックには入っていなかったり、初回出荷の限定版パックにしか入っていなかったりするケースがあるので気をつけましょう。 ●シングルカードで買う 1枚単位のカードのことをシングルカードといいます。シングルカードで買えば、パックで買うより効率よく欲しいカードを手に入れることができます。コモンカード(無名選手のカード)なら数十円で買えますが、人気選手のカードや珍しいインサートカードは1枚数百円から数千円、数万円するものもあります。パック買いとシングルカード買いを使い分けると効率よくカードを集められます。 ●セットで買う レギュラーカードが1枚づつ全部そろったものを「コンプリートセット」と言います 。このセットで購入すれば、カードは全種類そろっていますので、時間のないコレクターにはお薦めです。メーカーが発売する「ファクトリーセット」、ショップがパックを開けて作る「ハンドコレクティングセット」があり、どちらもインサートカードは含まないのが通常です。 ●MINTモールを利用する 近くにカードショップがない時は、当店の通信販売のご利用をお奨めします。注文方法はインターネットからのご注文となります。
【おまけカードの集め方】 2014 プロ野球チップス 第2弾 前田健太 レギュラーカード ポテトチップスなどのスナック菓子のおまけにスポーツカードが付いているものがあります。現在最も有名なおまけカードは、お菓子メーカ「カルビー」のカードでしょう。他にもガムや飲料メーカーなどから発行されることもあります。 こういったカードを収集するには、発売中にスナック菓子をコツコツ買うことになります。基本的には1袋に1枚しか付いていませんので、たくさん買ってお菓子を捨てることなどないよう、家族や友人にあげるなどして楽しく集めましょう。 また、発売されている期間が限定されていますので、出来るだけ早めにコンプリートする必要があります。カルビーの場合、2ヶ月程度を目安にカードが総入れ替えになり、前の番号のカードは出てこないようになります。袋裏面の製造年月日を確認して、登場するカード番号をチェックすると良いでしょう。 おまけカードの醍醐味は、バリエーションにあると言ってもいいでしょう。写真や選手の名前やチームロゴ、裏の解説などが変更になったカードが多数発行されることがあるのです。これはお菓子が需要に従って出荷されるためで、新たに出荷する際に担当者が気付いたミスや、チームや選手などからのクレームを修正することがあるからです。当然前のカードは今後印刷されないわけですから、ショートプリントとなり、手に入れることが難しくなります。もちろんバリエーションを全てに集める必要はありませんが、カードコレクターならではのこだわりを発揮できる要素が、おまけカードにもあります。
【テーマをもって集めよう】 柳田悠岐 レギュラーカード テーマはなるべく複数のものを持ってみてください。その方がカードや友人と出会える機会が広がるからです。探していたカードが見つかること、カードを通して素晴らしい友人ができること、楽しいコレクションが完成すること、これらはお金では買えない喜びです。そんな楽しみができる人こそ上級者と言えるのです。
それでは、カードの楽しみ方についてご説明しましょう!
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